花粉症対策にミカンの皮とヨーグルト 学会で研究発表、新メニューも誕生

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民間療法「有用性の確認に検討の積み重ね必要」

   研究が進めば、身近な食品で花粉症対策ができるようになるかもしれない。これまでも「花粉症に効果がある」と世間で言われてきた食品はあるが、科学的な「有用性の確認」には至っていないのが現状だ。

   厚生労働省のウェブサイトには、「花粉症の民間医療について」というリポートが掲載されている。2007年から成人6700人、小児1800人を対象に全国調査を実施したところ、成人では19%、小児9%の患者が、「医師が医療施設で行う医療以外」の民間医療を受けていたという。このうち食品による療法もあり、中でもヨーグルトや乳酸菌錠の使用頻度が増加している。ただし「一般医療機関を受診しているアレルギー性鼻炎患者さんの調査では、効果ありと判断されている方は30%以下です」としている。

   またリポートでは、「最近は、お茶、乳酸菌、いわゆるサプリメントなどにも花粉症の症状の緩和作用が指摘されています......有用性の確認にはまだまだ検討の積み重ねが必要です」と結論づけている。

   今回の「ミカンの皮とヨーグルトの効果」に関する研究発表について、J-CASTニュースの取材に応じたある耳鼻咽喉科医は、「ミカンの皮の効果については初耳です」と話す。もし患者が「ミカンの皮とヨーグルトを食べて花粉症に効くか、試してみたい」と望んだら、「体に悪影響を与えないなら『やってみて』と言うでしょう」。だが、現時点で医師の側から積極的に勧めることはないと話した。患者に紹介するとしたら、今後研究論文が何本も書かれ、海外の権威ある科学誌に掲載され、何年もかけて実際に効果を検証するプロセスが踏まれてようやく、となるそうだ。

   とは言え、「食品で花粉症が防げるようになるなら、それに越したことはありません」と将来への期待を口にし、研究の進展に注目していくとも明かした。

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