もともと対象はユスリカとチョウバエとしていたが...
どうやら措置命令に対して、大日本除虫菊では必要な対策を講じたとみられる。法律上、今回の処分を知った日の翌日から数えて60日以内なら消費者庁長官に「異議申し立て」をすることも可能だが、同社宣伝部は「その予定はありません」と話す。
既にテレビCMが流れるのも、商品が店頭に並んでいるのも、「対応済み」だからなのだろう。実際に記者が複数のドラッグストアをのぞいてみると、いずれの店でも「虫コナーズ」は陳列棚に並んでいた。だがパッケージは、措置命令を受けて修正したものではなかった。現在の生産分は新パッケージになっているはずだが、旧パッケージで出荷された商品の在庫がなくなるまでは切り替わらないのだろうか。
もともと大日本除虫菊を含むメーカーの言い分は、消費者庁が商品の効果を否定したわけではなく、パッケージの表記が消費者の誤解を生む恐れがあるとの指摘だった、というものだ。「虫コナーズ」にしても、以前から対象となる害虫はユスリカとチョウバエとうたっていた。とは言え、店頭で「虫よけ商品」と分類、販売されていれば、一般消費者がハエや蚊にも効果があると誤認する恐れがある点は否定できない。ただ、この点は措置命令の範囲外であり、消費者側が認識するしかないのが実情だ。