東京都文京区のホテル椿山壮東京で2015年4月8日から行われていた将棋の第73期名人戦七番勝負の第1局が、9日午後5時52分に決着し、羽生善治(はぶよしはる)名人(44)が挑戦者・行方尚史(なめかたひさし)八段(41)に勝利した。
羽生名人の△4三銀(60手目)を見た行方八段は14分考えた後、投了の意思を示した。60手での終局は、第6期(1947年)の第7局指し直し局で塚田正夫八段(当時)が木村義雄名人(同)に勝利した時の63手を抜き、名人戦史上最短手数となる。
羽生は歴代単独3位となる通算9期目の名人位に向けて、好スタートを切った形になる。行方は初タイトルを目指し、巻き返しを図る。第2局は4月22、23日に岐阜県高山市の高山陣屋で行われる。