東京株式市場は2015年4月10日、企業業績の改善期待が高まり、買い注文が先行したことで日経平均株価が年初来高値を更新し、前日比68.28円高の2万6円を付けた。2万円台に乗せたのは、取引時間中としては2000年4月17日以来、約15年ぶり。
日銀の大規模な金融緩和の継続が確認され、円安が進展。輸出関連の銘柄を中心に上昇傾向となったほか、14年から続く原油安で燃料費などのコストが下がり、内需関連企業の業績も上向くと期待されていることが上昇の要因。
ただ、その後は上値が重い展開となり、2万円を割って推移している。
菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、日経平均株価が一時2万円の大台に乗せたことについて、「(安倍)政権発足から2年間で2万円に乗せたわけだが、よくここまで来たものだなという思いがする」と話した。
15年前(2000年)の4月は、インターネット関連銘柄を中心に株価が高騰した「ITバブル」に沸いていた。その後、デフレの長期化で日経平均は低迷。リーマン・ショック後の2009年3月には7050円台の安値を付けた。
取引時間中の日経平均の過去最高値は、バブル景気だった1989年12月29日に付けた3万8957円。