横浜市立中学の元校長の男(64)が、フィリピンで買春を重ねていた驚くべき実態が、神奈川県警への取材で分かった。25年ほどの間で延べ1万2660人もの女性を相手にしていたと報じられたのは、本当だったのだ。
「倫理のたがが外れた」「解放感を味わえた」。児童ポルノを製造した児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで2015年4月8日に逮捕された元校長は、県警の調べに対し、こう動機を供述した。
「ギネス記録もんじゃないのかこれ」
直接の容疑は、14年1月1日ごろ、マニラ市内のホテルで13~14歳ぐらいの少女にお金を払って淫らな行為をし、それをカメラで撮影して写真11枚をSDカードに保存していたというものだ。フィリピンの捜査当局から警察庁に情報提供があり、神奈川県警が14年2月に元校長宅を家宅捜索したところ、SDカードなどが見つかった。小児科医の鑑定で18歳未満であることが分かり、元校長には国外犯の規定を適用した。
家宅捜索では、元校長の書斎から14万7600枚の女性の写真が入った410冊のアルバムを押収した。買春の対象は、14~70歳まで及び、その1割が18歳未満だったという。女性ごとに通し番号が振られ、最後は、1万2660番になっていた。元校長は、ブローカーなどを通じて女性を調達していたという。
元校長は、本人の希望で1988年から3年間、マニラの日本人学校に赴任し、そのころから買春に手を染めていた。帰国後は、春、夏、冬の長期休暇を利用して、65回ほどもフィリピンを訪れていたという。
こうした内容がニュースで報じられると、ネット上では、驚きの声が次々に上がった。
「25年×365日=9125どうなってんだw」「30年掛けてやってたとしても、年間400人」「ギネス記録もんじゃないのかこれ」
さらに、「良く金が続いたな・・・」「10000円としたら1億2000万円で5000円としても6000万円か」といった指摘も出ていた。
友人を紹介なら、プラスαを支払う
横浜市立中学の元校長は、毎回2週間ほど長期休暇を取っていたというが、それでも延べ1万2660人なら1日で10人以上もの女性を相手にしていた計算になる。
そんなことが可能かについて、神奈川県警の少年捜査課では、取材にこう説明する。
「毎回ではありませんが、フィリピンではたくさんの女性を呼び、ハーレム状態で性行為に及んでいます。写真には、10人ほどの女性が写っていたものもありました。もちろん、代わる代わる女性を呼ぶこともあります。そのときは、女性器を触るだけだったり、写真を撮るだけだったりもしていました。最近は、高齢になってきたため、何度もできずに最後まで我慢をすることもあったと聞いています」
元校長は、最初に女性が服を着ているところを撮って通し番号を付ける写真にし、その後に、女性が裸になったり、性行為をしたりしている写真を撮っていた。こうした写真を大量に収集するだけに、かなりまめな性格だったようだ。
女性に支払うお金は、最近は、1000ペソ(約2500円)ほどだった。友人の女性を紹介してもらったときは、謝礼にプラスαの金額を払っていたという。買春を始めたときは、200~300ペソ(当時の約400~500円)で、最近の相場とそれほど変わらなかったそうだ。
とすると、元校長は、25年ほどの間に3000万円以上も注ぎ込んでいた計算になる。報道などによると、元校長は、妻と子供3人がいたが、自宅を父親から譲ってもらったり、高級外車も中古で買ったりするなどして、教員給与などからお金をねん出していたらしい。周囲には、「マングローブを植えるボランティアに行く」と言っては、長期休暇を取ってフィリピンに出かけていたという。