電力事業への参入を表明している東京ガスは、2016年度の電力小売りの全面自由化に向けて、「2015年度下期から家庭向け電力の予約販売を受け付ける」考えを示した。2015年4月8日、東京都内で会見した広瀬道明社長が明らかにした。予約販売について、広瀬社長は「今のエリアを中心に考えたい」と話し、東京ガスが首都圏に抱える1100万件の顧客を対象に予約を募る考え。
また、小売り販売にあたっては「他業界との(セット販売といった)サービスメニューも検討する」とし、通信や住宅メーカーといった異業種との提携を模索する。異業種のサービスと、電気やガスをセット販売することで顧客の囲い込みを狙う。具体的な料金やサービスメニューについては「秋までの半年間、検討する」と述べた。
東京ガスは14年10月に発表した「チャレンジ2020ビジョン」で、首都圏の電力販売を、13年の約100億kWhから、2020年に約300億kWh(首都圏需要の1割)への拡大を目指すことを打ち出している。