2015年3月まで放送されていたNHK連続テレビ小説「マッサン」でヒロインのエリーを演じた米国人女優シャーロット・ケイト・フォックスさん(29)が米ブロードウェイのミュージカルで主演するのを前に、4月8日に都内で記者会見が開かれた。
会見では、シャーロットさんは劇中の4曲をメドレーで披露。手ににじんだ汗を見せながら「めっちゃ緊張した」などとはにかんでいた。
10月にニューヨーク、12月に東京で公演
シャーロットさんが主演するのは、ブロードウェイで19年目のロングランを迎えている「シカゴ」。これまで日本を含む30か国以上、12か国後で上演されている。15年10月にニューヨークのアンバサダー劇場で行われる公演で主演するのに続いて、15年12月には来日公演も決まっている。
シャーロットさんにとって、ブロードウェイは「俳優であれば、皆が舞台に立ちたいと願う場所」。「マッサン」撮影中の14年11月に日本でオーディションを受け、大役を勝ち取った。朗報を聞いたときは、驚きのあまり「少し気分が悪くなった」ほど。
「本当に一大事で、脳内には『いい人』と『悪い人』が出てきて、『悪い人』が、『こんなことできない。力不足だ』と小さい声で話しかけてくる。目標としては、自分が楽しみながらやっていきたいし、こういう小さい声を黙らせて、静かにさせたい」
などと話していた。
来日公演についても、
「第1の故郷から第2の故郷に何かを持ってこられるのはうれしい。(自分が新たに演じるのは)エリーとは違う女性で、皆さんはエリーに慣れていると思うが、(エリーと)同じくらい大きな喜びをもたらせるようにしたい」
と意気込んでいた。
主演する「ロキシー・ハート」は単なる「悪女」ではない
シャーロットさん演じる人妻「ロキシー・ハート」は、不倫相手を殺害した罪で起訴されるが、弁護士やメディアを利用してスターの座をつかもうとする。シャーロットさんによると、この役柄を単に「悪女」ととらえるのは単純に過ぎるようだ。
「ロキシーのことを皆さんは悪女だと思っているが、私は全然そうは思っていない。子どものようなもの。例えば4歳児が花瓶を壊しても、それは邪悪な心だからではなく『よく知らない』から。自分の世界を持っていて、その中で生きている」
日本での公演は12月4日から23日にかけて、東京・渋谷の渋谷ヒカリエ11階の「東急シアターオーブ」で行われる。