新型オーリスで欧州勢を「追撃」!
日本で「ターボ」というと、ひと昔前の「燃費が悪い」イメージがあるが、ここ数年の世界的な流れは、独フォルクスワーゲン(VW)やBMWなどの欧州車で主流になっている「ダウンサイジング・ターボエンジン」にある。
小さい排気量なのに馬力があって、しかも低燃費。価格面でもハイブリッドカー(HV)や電気自動車(EV)より抑えられると人気で、HVに力を入れてきたトヨタをはじめ、日本勢は大きく出遅れていた。
トヨタは欧州向けに「ダウンサイジング・ターボエンジン」の新型オーリスを投入することで、VW など欧州車を「追撃」する狙いがあるとみられる。
「カルディナ」以来となるターボエンジンについて、トヨタは「これまで優先順位を付けて取り組んできただけで、(この8年間、ターボエンジンについて)なにもやってこなかったわけではありません」と話している。
一方、トヨタ以外の日本勢も2014年には日産自動車がスポーツ用多目的車(SUV)の「ジューク」や高級スポーツセダン「スカイライン」にターボエンジンを搭載。富士重工業(スバル)も新型1.6リットル・スポーツワゴン「レヴォーグ」に搭載、発売した。いずれも以前のものと比べると「低燃費」になっている。ホンダもターボエンジン搭載車を開発中だ。
今後のターボエンジン搭載車について、トヨタは「具合的なことはお話しできません。当社としては、お客様にとって最適なエコカーを選んでいただける選択肢を提供していきます」とだけ答えた。
日本勢もようやく「本腰」を入れはじめたようだ。