「熱くなれよ!」「あきらめるな!」など情熱的なフレーズでCMやキャスターに引っ張りだこの松岡修造さん(47)を唖然とさせたアスリートがいる。
20キロ競歩で世界新記録を打ち立てた鈴木雄介選手(27)だ。「一番駄目なことは本気」と言ってのけ、松岡さんは信じられない、という表情を見せていた。
鈴木「気持ちで勝つってのはない」と断言
2人の対談は2015年4月6日の「報道ステーション」(テレビ朝日系)で放送された。3月15日の全日本競歩能美大会で1時間16分36秒の世界記録で優勝したことについて聞かれた鈴木さんは「今回は冷静にいけました。自分は『燃やさない』方がいいタイプ。冷静が好きなんです」と答えた。
続けて「一番駄目なことは本気」とコメント。信じられない、という表情で松岡さんが「本気が駄目なんですか?」と自らを指差すと、「駄目ですね」と笑ってみせた。驚いた松岡さんは「駄目なんだー!」とのけぞり、いすに倒れ込んでしまった。
さらに2人のかみ合わない会話は続く。鈴木選手はトレーニングの積み重ねから自分がどういうレース、タイムになるか予測できると説明し、「気持ちで勝つってのはないですね」と断言する。これに松岡さんは「気持ちでやってない?」と唖然とし、笑いながらも「ぼくにけんか売ってるんじゃないか?」とけん制した。
続く「限界まで出し切ったことはない?」という質問にも鈴木選手は「ないです」と即答。「一番出し切るところは(16年のブラジル)リオ五輪の金メダル」としたため、松岡さんが今度こそは、という顔で「そこは限界まで?」と尋ねたが、答えは「1位が決まっていたら、限界までいかないですね」。
結局、対談は最後まで呼吸が合わず、松岡さんがあっけにとられ、固まってしまったまま幕を閉じた。