医療法人「徳洲会」とその関連会社が国税当局の税務調査を受け、2014年までの7年間で約21億円の所得隠しを指摘されたと2015年4月7日、朝日新聞などが伝えた。約21億円のほとんどが、「株式会社徳洲会」から、徳田虎雄・前理事長(77)の親族が役員を務める親族会社への不正な利益供与と認定されたという。
報道によると、医療機器などの納入について、実際は全て株式会社徳洲会が行った取引を、親族会社3社が行ったと経理処理していた。国税当局はこれについて約15億円の所得隠しを指摘した。また、親族会社に架空の業務委託などで利益供与し、約4億円の所得隠しと認定した。さらに、マンション売買を通して親族へ約2億円が利益供与され、その一部の申告漏れを指摘された。
このほか、09年と12年の衆院選で徳田毅・元衆院議員の応援のための費用を沖縄徳洲会などが支払ったことについて、本来は前理事長から回収すべきだとして、約3億6000万円の申告漏れを指摘した。
申告漏れの総額は約25億円、重加算税を含む法人税の追徴税額は約10億円にのぼる。時事通信の報道によると、徳洲会は既に修正申告を済ませ、納税したという。