「はしご」はずされた北陸新幹線? 富山県・市「東京出張は飛行機で」のワケ

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ANA社長「観光需要が新幹線でブームになっており、全体需要が膨らんでいる」

   富山市では、出張とは別に、プライベートや職員の親睦旅行でも飛行機利用を呼びかける通知を出した。航空路線の維持、という観点だ。新幹線の開業後、富山-羽田便で主に使用される飛行機は中型機のボーイング767型機から小型機の737型機へと一回り小さくなった。利用者数が減ることを見越した対応だ。便数こそ1日6便が維持されたものの、今後は分からない、という危機感だ。

   例えば、過去には東北新幹線や上越新幹線の開業で羽田-仙台便や羽田-新潟便が廃止になったという経緯がある。最近の例では、2011年3月の九州新幹線全線開通までは1日5往復していた日本エアコミューター(JAC)の福岡-鹿児島線が、全通直後に3往復に減便され、今は36人乗りのプロペラ機、サーブ340B型機が2往復するのみだ。いずれの都市も、新幹線で2時間程度で結ばれている。

   ANAの篠辺修社長は北陸新幹線開業から1週間程度経った3月20日、北陸路線の状況について

「予約状況やお客様の動向を見ると、私どもの予想よりも、お客様には多く乗っていただいている。搭乗率も、当初の予定よりはいい状態。予約の状況も、まあまあいい」
「観光需要が新幹線でブームになっており、全体需要が膨らんでいる。我々の方が『新幹線に取られる』ことを前提に考えていたが、取られ方が限定的」

と話している。現時点では「ご祝儀相場」で乗客数は大きくは減少していないようだが、夏以降の動向に注目が集まりそうだ。

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