韓国、カナダで初の慰安婦像目指す 現地日系人が反発、1万人署名集めて市長に抗議へ

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   韓国による慰安婦像の設置計画が、アメリカのカリフォルニア州グレンデール市などに続いて、カナダ西部のブリティッシュコロンビア州バーナビー市で進んでいる。

   設置時期など具体的なことは決まっていないが、地元メディアや現地の日系紙で取り上げられ、地元日系人の間ではすでに反発が広がっている。

  • 韓国メディアなどで設置に向けた機運が高まっている
    韓国メディアなどで設置に向けた機運が高まっている
  • 韓国メディアなどで設置に向けた機運が高まっている

華城市が5000万ウォンを提供

   地元メディアや現地の日系紙などの情報をまとめると、2015年3月ごろ、バーナビー市に姉妹都市の韓国・華城市から慰安婦像を設置したいと提案があったという。設置予定場所はセントラルパーク内にある朝鮮戦争戦没者記念碑の近くだ。

   現地の日系紙「バンクーバー新報」によると、デレク・コリガン市長は華城市から慰安婦問題を忘れないため設置したい、と提案されたことを認めた。ただ現在は関係各所から意見を聴取する段階で、実際に設置するのかを決定する具体的な時期は決まっていないという。

   韓国による慰安婦像は11年11月、ソウルの日本大使館前に初めて設置されて以降、アメリカに複数存在する。グレンデール市のほか、ミシガン州デトロイト市に完成し、カリフォルニア州のフラートン市でも設置予定だ。バーナビー市で実現するとカナダでは初めての慰安婦像となる。

   韓国国内ではすでに機運が高まっている。ハンギョレ新聞によると、華城市は地元の女性団体と設置委員会を立ち上げ、5000万ウォンを提供する方針だ。京畿日報は同市の公職者が次々と募金に参加していることを伝えた。

日系人から電話があって初めて知り、驚いた

   現地の日系人からは大きな反発が起きている。地元メディア「バンクーバーナウ」は設置に反対する日系カナダ人が抗議していることを紹介。20人ほどのメンバーが公園などに集まって抗議運動をしているという。

   また「バンクーバー新報」によると、反対する日系人の団体「期成同盟会」が3月31日に発足。署名を集めて、市長に手渡し説明する方針だ。23日の段階ですでに1万人以上の署名が集まっているという関係筋の話も取り上げられている。

   バーナビー市側もこうした動きを把握している。同紙の電話取材に応じたコリガン市長は、慰安婦像が日韓両国間で問題があることを日系人から電話があって初めて知り、驚いたという。姉妹都市との友好のために提案を受けただけで、日本や日系人を非難する意図はないと説明している。

   日本では外務省が4月2日、自民党の「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」の会合で経緯を説明。韓国では、日本の報道を引いて、現地日系人の反発があることを伝えている。今後、両国間で慰安婦像をめぐる争いが続きそうだ。

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