「日本は約束、韓国は正義」重視 毎日記者の韓国紙上発言が論議に

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「自分らに都合のいい正義ってことでしょ」

   澤田克己ソウル支局長へのインタビューは、2ちゃんねるのスレッド上で日本語に翻訳され、その発言を巡って論議になっている。

   「日本は約束、韓国は正義を重視」との主張については、韓国が正義を大切にしているという点に異論が出た。「約束も守れない正義(笑)なんてあるわけないだろ」「韓国人が自分の都合で合意なんか勝手に無視する それだけだろうが!!」といったものだ。

   また、たとえ正義を重視しているとしても、その内容については、「自分らに都合のいい正義ってことでしょ」「なるほど、価値観の共有は出来ませんね」という冷めた声が出ていた。

   澤田氏は、韓国の正義について、どう考えているのだろうか。

   前述した判決後の取材で14年2月に書いた連載記事「『正しさ』とは何か 韓国社会の法意識」で、その一端を明かしていた。それによると、日韓基本条約で司法上の賠償は終わったが、韓国では、当時は死亡者への限定などで補償されなかった人も多く、今からでも「正しい対応」がなされるべきだと考えるのだという。韓国人が約束より前に正義や道徳的な正しさを説く背景には、儒教の影響があるとした。

   その1か月後に書いたコラム「記者の目:改善遠い日韓関係」では、澤田氏は、右傾化したと責任を日本に押し付ける韓国の政府やメディアについて、「うんざりだ」と思うことが多くなったと告白した。自己都合の正義なら、それはおかしいのではないかということらしい。

   ただ、澤田氏は、「うんざり」感を安倍晋三首相と周辺の言動に対してもぶつけている。慰安婦の強制性を認めた河野談話について、「それを守ろうとしないならば、植民地支配の清算に合意した日韓基本条約など過去の国際的な約束より現在の『正しさ』を押し通そうとする韓国の一部勢力と何が違うのか」と。

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