「ひどいと思うけど、人種差別では無いと思う」という指摘も
GACKTさんは自らの体験を「ものすごく分かり易い差別だよ」と憤っている。この点については、異論を含めて様々な解釈があるようだ。
ブロガーのulala franceさんは、パリを訪れた旅行客が安い値段が載っていないメニューを渡されたり、アジア客が外側のガラス張りの席に座らせてもらえないといった事例が「フランスのテレビでもよく紹介されてて、問題視されてる」として、「ビシッと言い続けることは大切だと思うわ」とツイートしている。ただし、GACKTさんの事例については、「ひどいと思うけど、人種差別では無いと思う」と指摘。人種が原因かどうかにかかわらず、GACKTさんが少なくとも店側が「窓側に座らせたい」種類の人ではなかったとの見方を示した。
「だいたい飲食店はフランスでも日本でも『窓際の席は見栄えのいい外国人やモデルのいわば指定席。店のイメージアップにつながる人を意図的に座らせる』ことが行われていて、そのホテルの見栄えの基準が白人だっただけだと」
翻訳家の「uni (ジャスミン男)」さんは、前出の2人とは違い、声を上げること自体がリスクになるという意見をツイート。問題の複雑さを浮き彫りにしている。
「フランスでは差別という言葉を使って他者を非難するのは差別することそのものよりもリスクが大きい行為、差別だといい始めるとコトを荒立てるのは間違いないので、動かない証拠があっても申し立てるにはかなり勇気がいります」
「フランス在住者的には『露骨』ではないし『差別だという証拠はない』ということになる。差別の可能性だって本当はあるのですが、このレベルでそれを考え出すと生きていけないのであえて思考停止して生きるわけです」