人気野球漫画「ドカベン」の主人公などの銅像について、原作者の水島新司さん(75)が新潟市の商店街に撤去を申し入れていることが分かった。その理由は、よく分かっておらず、ネット上で様々な憶測が出ている。
ドカベンこと山田太郎の銅像は、商店街の通り上に設置され、バットが大きくしなる豪快なスイングの姿を見せている。最近は、スイングをお尻に受けるポーズで撮る「ケツバット」の写真がネット上でいくつも投稿されて、話題になっていた。
「作者の意図に合わない」「管理が行き届いていない」?
銅像には、ドカベンや「あぶさん」など水島漫画のキャラ7体があり、商店街が通りを活性化しようと02年に設置した。新潟市出身の水島新司さんの厚意で、著作権使用料は無償だったという。
ところが、15年に入って、水島さんから著作権を見直したいとして、商店街に撤去の要請が来た。その理由については、「作者の意図に合わない」ことや自転車を立てかけられるなど「管理が行き届いていない」ことを事務所から伝えられたとの報道もあった。確かに、銅像に人が乗ったりして、バットにヒビが入るなどして修理したことが何度かあった。
ドカベンの銅像については、ケツバットに関心を持った新潟市在住の写真家が若い女性の写真を何枚も撮り、「ケツバットガール」としてネット上で作品を公開した。3月上旬にニュースにも取り上げられ、こうしたことが撤去要請につながったのではとの憶測もあったが、真相は分からないままだ。
水島さん事務所の水島プロダクションに取材しようとしたが、何度電話をかけても応答はなかった。銅像のある古町通5番町商店街振興組合では、取材に対し、「設置の継続を求めて、事務所や行政と協議中であり、一切お答えしておりません」と答えた。
なお、ドカベンについては、神奈川県大和市の大和スタジアムにも、ブロンズ像などが設置してある。しかし、市のスポーツ課では、「うちの方では、事務所から何も連絡が来ていません」といい、新潟市と対応が分かれていた。