「大声を出したり、暴れたりするのは日本人が圧倒的に多い」
もちろん、すべての外国人利用者がマナーを守らない訳ではない。この日、上野公園にいた利用者らは、いずれも控えめに食事やアルコールを楽しみ、大きな声を出して騒ぐなどの行為はしていなかった。むしろ英語で書かれた分別表記にしたがって、きちんとゴミを処分する姿が印象的だった。
指定場所以外なのにたばこを吸ったり、犬を放し飼いにしたりする迷惑行為をしていたのは、日本人が多い。周囲に大勢の人がいるにもかかわらず、しゃぼん玉で遊ぶ学生らしき姿もあった。
長年上野公園を担当しているという警備員は「今のところ大きなトラブルはないが、大声を出したり、暴れたりするのは日本人が圧倒的に多い」という。近所に住んでいる人も「この数年は外国人が増えたけど、迷惑だと思うことはなかった」と話す。
上野公園を管理する東京都東部公園緑地事務所は、昨年からマナー啓発のポスターに英語表記を加え、今年は中国語版の案内シールを周辺の公共施設で配布している。こうした取り組みが奏功したのか、「管轄する公園で、外国人のトラブルが特段増えているなどの状況は把握していない」という。