京セラは「高耐久性スマホ」出展、富士通は新技術アピール
ソニーの平井一夫社長は2015年3月2日のMWCの会見で、同社のスマホ事業について「重要さは変わらない」と強調した。だが3月2日付の米ウォールストリートジャーナル日本語電子版によると、世界のスマホ市場に占めるソニーのシェアは3%にとどまり、「世界の2大市場である中国と米国でのシェアは実質的にゼロ」と状況は厳しい。日本国内では、2014年のスマホ出荷台数で2位を保っているものの、調査会社IDCジャパンによると、首位アップルの58.1%に比べてソニーは17.2%と大きく水をあけられている。なお、MWCで発表した「エクスペリアM4アクア」は、日本で発売を予定していない。
ソニー以外にもMWCに参加した日本メーカーはある。京セラは、今春から欧州で発売する高耐久性スマホ「トルク」を出展。1.2メートルの高さから端末を落としたり、水の中に沈めたりといったデモンストレーションを実施した。同社は北米でもスマホで商品を展開している。ただ、ブランドの認知度の面では、世界的には高いとはいえない。富士通は、2014年に高齢者向けの「らくらくスマホ」を展示したが、今回は端末そのものではなく、スマホの試作機を通じて新技術をアピールする戦略をとった。
スマホの端末に限って言えば、MWCにおける日本メーカーの存在感はいまひとつかすんでしまったようだ。(おわり)