TBS系の朝のワイドショー「あさチャン!」(5時30分~8時)から4人の出演者が「卒業」した。フリーアナウンサーの夏目三久さんとともにメーンキャスターを務めてきた明治大学教授の齋藤孝さんのほか、井上貴博アナ、皆川玲奈アナ、高野萌アナが2015年3月27日の放送をもって番組を去った。
放送後、ツイッターにはショックを受けたファンからの声が続々寄せられた。とりわけ、前番組「朝ズバッ!」から出演している井上アナに対する書き込み量は、齋藤教授のそれに引けを取らないようだ。
「早起きできなくなる」「わたしのやる気に多いに影響する」
「我々の職業というのは、視聴者の皆さんに育てていただいているとつくづく感じます。来週以降もどうぞ温かく、時には厳しく見守っていただければ幸いです。本当にどうもありがとうございました」
27日の番組最後、井上アナはこう感謝の言葉を述べた。
井上アナは10年1月から、「みのもんたの朝ズバッ!」の担当となり、みのさんが次男逮捕を受けて出演を自粛してからは総合司会を代行。「朝ズバッ!」としてリニューアルされた13年11月以降は正式に司会者となって番組全体を引っ張った。
もともと、落ち着いた語り口や解説の分かりやすさなどに定評があったが、みのさん不在後の仕切りの上手さや頑張りが人気に拍車をかけた。
「朝ズバッ」の後継番組としてスタートした「あさチャン!」では、メーンキャスター2人の脇を固める1人となった。担当コーナーは少ないものの前番組時代と変わらぬ安定した進行が視聴者に好印象を与えていた。
ツイッター上では、今回の卒業を受け、
「ミノさんの時から頭の切れる人だなぁって思ってたのに...」
「井上アナのいないあさチャンとかしっくりこないわ...」
「井上アナ見るために早起きしてがんばってるん、早起きできなくなるよー」
「井上アナの移動は朝のわたしのやる気に多いに影響する」
といった書き込みが相次ぎ、さっそく悲しみムードが広がっている。
「報道番組を担当」期待の声もあった
「あさチャン!」は「家族がつながる情報番組」をコンセプトに掲げ、14年3月31日にスタートした。日々のニュースだけでなく芸能情報やスポーツ、話題の商品などバラエティー豊かな情報を紹介してきた。
夏目アナの笑顔や、和気あいあいとしたスタジオのやりとりを楽しみにしているファンも多かったようだが、「朝ズバッ!」から見続けていた視聴者からは、「かたいネタがほとんどなくなった」「エンタメ情報ばっかり」といった厳しい意見も少なくなかった。同時にネット上では「置物だけのMCなら早く井上アナと替わってほしい!」「井上さんメインでやればいいのに」「あの歯切れのいい喋りとプレゼン力が泣くよ」などと井上アナの「脇役化」に対する不満も目立っていた。
J-CASTニュースが番組スタート時に書いた記事のコメント欄には、約1年間にわたって2000件以上のコメントが寄せられた。その中でも目立っていたのは、やはり井上アナの活躍を期待する声だった。
結局、番組内での立ち位置は変わらぬまま卒業することとなった井上アナ。ファンの間ではかねてから「ニュースの深層に斬り込める番組へ!」という期待もあったようだが、3月30日からは国分太一さんと真矢ミキさんがMCの新情報バラエティー番組「白熱ライブ ビビット」(8時~9時55分)に出演する。望まれていた報道番組ではないものの、新たな一面を見せてくれることだろう。
「あさチャン!」も30日からリニューアルされ、元フィギュアスケート選手の織田信成さん、お笑い芸人の博多華丸さんや「ハライチ」の澤田佑さんが曜日レギュラーに加わるそうだ。