アイドルグループ「AKB48」の人気メンバーらを事務所の元役員(38)が楽屋やトイレなどで盗撮していたと、週刊文春が報じた。5年前のことだとしている。
楽屋で談笑しながら、スカートなどを脱いでいくメンバーら...。週刊文春の2015年3月26日発売号では、ぼかしが入っているものの、グラビアなどでこんな盗撮写真がいくつも掲載された。
水着試着で、全裸になった姿も盗撮される
記事によると、メンバーらを盗撮した動画や写真は、元役員が「AKB動画」「AKB画像」などのフォルダー名でパソコンに保管してあった。文春の記者は、そのデータを2月下旬に入手し、検証した結果、75本、計15時間以上の動画と200枚以上の写真があったという。
動画や写真は、AKBが「ヘビーローテーション」などの曲でブレイクした09~10年にかけて撮られていた。当時未成年だった人気メンバーは、ホテルで水着を試着する様子も盗撮され、全裸になった姿も映っていたという。楽屋や更衣室などでも盗撮され、特にトイレの盗撮は全体の3分の1以上を占めていた。
AKBが09年12月31日にNHK紅白歌合戦に出場したときも、ホール控室で計45分間にわたって盗撮されていた。そこでは、カメラを荷物に紛れ込ませ、メンバーらの下着姿を撮ってからカメラを回収する元役員の姿も映っていた。
盗撮に際して、元役員は、ライターやボールペンの形をした小型カメラを使うなどして、発覚しないようにしていたという。マネージャーのリーダーのような立場だったため、メンバーらに近づいても怪しまれなかったそうだ。
元役員は、05年のAKBスタート時から運営に関わり、07年から一部メンバーの所属事務所で取締役を務めていた。しかし、10年8月に一身上の都合で退社したという。
運営元のAKS「事実関係を確認中です」
文春の記事によると、元役員は、事務所を辞めた後の13年9月に強制わいせつの疑いで埼玉県警に逮捕された。そのときの家宅捜索で、押収した元役員のパソコンからAKBメンバーの盗撮動画などが見つかったというのだ。しかし、盗撮については、立件されなかった。
その後、元役員は、実刑判決を受け、15年初めに服役を終えて出所していた。文春の取材に対し、元役員は、盗撮したかについて、「勘弁して下さい」などと明確な返答を拒否したという。
文春の報道がどこまで本当かは定かでないが、事実だとすればファンや関係者には衝撃的な内容だ。
メンバーが盗撮されていたことについて、ネット上では、AKBの運営側はなぜ不審な動きに気づかなかったのか、いや何か問題があって解雇されたのではないか、といった憶測が流れている。
AKBの関係者は、取材に対し、こう明かした。
「本人から話が聞けていないので、事実関係は分からないと聞いています。埼玉県警からの連絡もなかったそうです。盗撮などについては、女子マネージャーが更衣室に行くときに、変なものが置いてないかチェックしており、対策はしています。元役員は、退社した理由は分かりませんが、何か問題があって辞めたわけでは全然ないですね。運営側にいたわけではなく、マネージャーの出向という形で運営を手伝ってもらっていたそうです」
AKBの運営会社「AKS」では、メンバーへの盗撮があったのかについて、「事実関係を確認中です」とだけコメントしている。