JASRACに吹き荒れる春一番 「退会」巡る裏ワザ知れ渡る

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増えている? 海外で契約、国内はJASRACが管理

   とはいえ、「春一番」や「夏が来た!」は、これまでにテレビCMにも何度も使われた、キャンディーズの大ヒット曲。カラオケで熱唱していたファンも少なくなかったはず。そんな楽曲が3年間も歌えなかったのだ。

   「春一番」の使用が可能になったのは、作詞・作曲の穂口雄右氏が在住している米国の著作権管理団体と契約を結んだためだ。こうした経緯は、日刊ゲンダイ(ネット版)が2015年3月25日朝に報じ、注目を集めた。

   JASRACは海外93か国・4地域の122団体と「相互管理」契約を結んでいるので、その契約に基づいて、「(「春一番」の)日本国内での著作権管理はこちらで行っていきます」としている。これを受けて、通信カラオケ大手の第一興商やXINGが配信を開始している。

   作詞家や作曲家らが、どの著作権管理団体を選ぶかは基本的に自由だ。JASRACは「個人の管理会社もありますし、(他社の管理は)めずらしいことではありません。また管理といっても、たとえば同じ楽曲でも演奏権はA社、録音権はB社といったように利用形態ごとに分けて管理しているものもあります」と、さまざまなケースがあるようだ。

   穂口氏のように、最近は主たる活動拠点を海外に置いている作詞家や作曲家、アーチストは増えている。そのため、「現地の著作権管理団体と契約して、国内ではJASRACが管理する楽曲も少なからずあります」という。

   ただ、「(「春一番」のように)影響力、実績のある楽曲(で3年間も使えなかったようなケース)は、それほどありません」と、穂口氏の「春一番」は異例だったようだ。

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