【連載スマートフォン競争 世界の最前線(2)】サムスン・アップルの「二強」追い上げる中国メーカー ファーウェイは「コスパ」で勝負する

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   2014年のスマートフォン(スマホ)市場は、中国メーカーの台頭が目立った。華為技術(ファーウェイ)や聯想集団(レノボ)に新興の小米(シャオミ)が加わり、世界シェアのトップ5に食い込んだ。

   ファーウェイがスマホに参入したのは2012年。今の勢いを保ったまま韓国サムスン電子、米アップルの「2強」との差をどれだけ詰められるかが課題だ。

  • 「モバイル・ワールド・コングレス」で発表したファブレット「MediaPad X2」
    「モバイル・ワールド・コングレス」で発表したファブレット「MediaPad X2」
  • 2014年12月に発表したスマホ2機種。ファーウェイ・ジャパン副社長の呉波氏が自らPRしていた
    2014年12月に発表したスマホ2機種。ファーウェイ・ジャパン副社長の呉波氏が自らPRしていた
  • 「モバイル・ワールド・コングレス」で発表したファブレット「MediaPad X2」
  • 2014年12月に発表したスマホ2機種。ファーウェイ・ジャパン副社長の呉波氏が自らPRしていた

ハイスペックのSIMフリースマホで「費用対効果」評価の声

   世界の有力なスマホメーカーが参加して2015年3月2~5日にスペイン・バルセロナで開かれた「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2015」。サムスンが「ギャラクシー(Galaxy) S6」「S6 edge」と新モデル2種を発表したのに対して、ファーウェイは「ファブレット」と呼ばれる大型サイズのスマホを公開したものの、目玉は腕時計型などウェアラブル端末だった。旗艦モデルのスマホはMWCでのお披露目を避け、別のタイミングをねらったようだ。

   長らく通信ネットワークや、モバイルWi-Fiルーターのメーカーとして知られてきたが、2012年に「アセンド」ブランドでスマホ市場に参入すると、2014年には世界出荷台数でサムスン、米アップルに次ぐ3位入り。同年の世界販売シェアでも、調査会社ガートナー2015年3月3日付データによると5.5%で4位だ。3位はレノボの6.5%だが、レノボは2914年に買収した米モトローラ・モビリティの販売数も含まれている。5位の韓国LGを含め、3社が3位グループを形成していると言ってもよいだろう。

   世界170か国以上に商品を展開し、ラインアップもエントリーレベルからハイエンドまで幅広いのがファーウェイの特色だと、広報担当者は話す。端末の価格も、例えば2014年12月に発表した「アセンドG620S」は2万円台だが、決して「安かろう、悪かろう」ではないと説明する。

   もうひとつの特徴が、いわゆる「SIMフリー」端末の品ぞろえだ。米アップルの「アイフォーン(iPhone)」の場合、最も安い「iPhone6、16GB」で8万6800円、最高値の「iPhone6プラス、128GB」になると12万2800円にもなる。一方、ファーウェイのSIMフリースマホ「アセンド・メイト7」の場合、4万9800円と価格差は相当ある。機能面でも、大型ディスプレーや高画素のカメラ、CPUにオクタコア(8個のコア)とハイスペックで、「費用対効果」を評価する声は少なくない。

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