理研・野依良治理事長、会見で引責辞任を否定 ネットで「貴方が、一番の責任者でしょ」の声

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「ご本人の気持ちですので、こちらでは分かりません」

   野依良治氏が、自らの責任逃れをするような態度を示していることに、マスコミでも批判が出ている。

   毎日新聞は、記者の解説記事で「理化学研究所はSTAP問題での迷走した対応で、科学への信頼を失墜させた」と断じ、野依氏の会見での発言について「責任棚上げ」だと指摘した。こうした対応の背景には、予算増につながる特定国立研究開発法人の関連法案を早期に成立させてもらいたい理研の思惑があるとし、「旧経営陣の責任を明確にしないままの交代は、『新生理研』のガバナンス力(組織統治力)への疑問を招く恐れがある」と書いている。

   また、読売新聞は、会見前の3月11日、「検証STAP問題」の記事で、理研は当初、1か月半で調査を打ち切り、幕引きを図ったとして、「もっと早期に調査を徹底すれば、真相解明はもう少し進んだかもしれない」と指摘した。その後も、疑惑から目をそらして、調査の再開も大幅に遅れたとして、「経営陣の消極的な姿勢が、STAP問題の対応を混乱させたという批判は根強い」としている。

   ネット上では、野依氏の発言に理解を示す声もあるが、手厳しい意見の方が多い。「耳を疑う! 貴方が、一番の責任者でしょ」「現場に責任押しつけるような責任者がいる構造が問題」「こんなこという長の下で働いていた人々が気の毒すぎ」といった声だ。

   理研の広報室では、取材に対し、いつかは分からないものの野依氏本人が辞任の意向を文科省に伝えたことを認めた。しかし、引責辞任かどうかについては、「ご本人の気持ちですので、こちらでは分かりません。引責を否定と報じられたのは、発言を聞いての捉え方だと思います」と言っている。

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