「売れるPB」開発できるかもカギの一つ
ファミマの店舗数は1万1328店舗(2月末時点)。サークルKサンクスの6363店舗を加えれば、首位セブンの1万7491店舗に匹敵する。ただし、1店舗当たりの売上高では断トツのセブン1日平均約66万円に対しファミマは約56万円、サークルKサンクスはファミマをさらに10万円程度下回ると、大きく見劣りする。店舗網をベースに、どう収益力を高めていくかが問われる。
そこでのポイントは、「プライベートブランド(PB)の強化」(業界関係者)。今や取扱商品の6割近くを、メーカーと直接手を組んで開発したPBが占め、とりわけ店舗数が飽和状態と言われる中、成長のカギは消費者のニーズに合った「売れるPB」が握っている。ここでは、取引量の多さという規模の経済も働くが、それだけでない消費者ニーズにマッチした商品開発力が問われる。
そうした可能性を秘めたコンビニに比べ、むしろ不安の種はスーパー事業だろう。イオン、イトーヨーカ堂の大手2社も売り上げ低迷にあえいでいる。コンビニと連携することで、新たなビジネスモデルを構築できるか、そこに、統合のコーディネーターともいえる伊藤忠がどうからむか。具体的には物流や情報システムなどを含め、幅広い総合力を発揮できるかがポイントになりそうだ。