統合後は1位と真っ向勝負ができる?
ただ、元来、ユニーの経営陣は自主独立志向が強く、経営統合には容易に踏み出せなかった。そんな風向きが変わったのは14年秋ごろからだ。消費増税後は消費者の節約志向が強まり、ユニーの主力であるスーパー事業の不振が続いた。サークルKサンクスもコンビニ4位とはいっても、商品力に勝る首位セブン-イレブン以下の上位陣との差は開く一方。フランチャイズオーナーが、セブンやローソンに鞍替えする事態も相次ぎ、このままで成長戦略を描くのは難しいとの判断に追い込まれたようだ。今年1月には、ユニーHDの前村哲路会長と中村元彦社長(いずれも当時)が業績低迷の責任をとって退任を表明。佐古社長が中心となって、統合協議へ向けた下準備を進めた。
サークルKサンクスほど深刻ではないが、ファミマにとっても、消費増税後の低迷克服は大きな課題。サークルKサンクスとの統合は、一気に規模を拡大するチャンスだと考えた。中山社長は記者団に「業界3位だと、『どうやって2位に追いつくか』という発想しかできない。統合後は1位と真っ向勝負ができ、生産性の高い創造的な議論が可能だ」と統合実現へ意欲を示す。