上方落語の第一人者で、落語家として初めて文化勲章を受章した三代目桂米朝(かつら・べいちょう、本名・中川清)さんが2015年3月19日午後、肺炎のため死去した。89歳だった。
告別式は3月25日午前11時、大阪府吹田市桃山台5の3の10の公益社千里会館で行われる。喪主は長男の落語家、桂米団治さん。葬儀委員長は田中秀武・米朝事務所会長。
1925(大正14)年、現在の中国・大連市に生まれ、兵庫県姫路市で育った。大東文化学院(現大東文化大)在学中の1943年に落語評論家で作家の故正岡容(いるる)氏に師事、47年に四代目桂米団治に入門した。
上演されなくなっていた古典落語の噺を復活させ、桂ざこばさん、故桂枝雀さん、故桂吉朝さんら多くの弟子を育てた。
96年、故五代目柳家小さんに続き落語界では2人目となる人間国宝に認定され、2009年には文化勲章を受章した。