「マイノリティの愛の表現を『変態』とは」 百田尚樹氏発言にクリス松村が激怒

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   作家・百田尚樹氏が同性愛者について、ツイッターで「変態」との表現を用いたことに、タレントのクリス松村さんがブログで怒りをあらわにした。

   「変態」という言葉を使った事実だけでなく、影響力のある人物がこうしたツイートを流したのを問題視している。

  • 「物凄く傷つき、怒りを覚えました」とクリスさん(写真は2013年3月撮影)
    「物凄く傷つき、怒りを覚えました」とクリスさん(写真は2013年3月撮影)
  • 「物凄く傷つき、怒りを覚えました」とクリスさん(写真は2013年3月撮影)

「ネットに流れる発言には責任がある」

「私のようなマイノリティを指して、マイノリティの愛の表現を『変態』という言葉を交えてつぶやかれました。発言を取り消されたようですが、物凄く傷つき、怒りを覚えました」

   クリスさんは2015年3月17日付のブログにこう書いた。つぶやきの主は「大変著名な放送作家ご出身の作家の方」として実名を挙げていないが、百田氏を意味しているのは明らかだろう。というのは、同氏はこの2日前に「同性とセックスしたいという願望を持つのは自由だと思うが、そういう人たちを変態と思うのも自由だと思う」とツイートし、翌日になって「昨日つぶやいた同性愛うんぬんのツィートは、思慮の欠いたツィートでした。削除します」と書き込んだからだ。実際、該当の発言は既に消されている。

   クリスさんはこの日のブログを、「軽率な言葉の責任」と題した。「変態」ツイートと合わせて、イタリアのファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」(D&G)のデザイナー2人が雑誌インタビューで、体外受精で生まれた子どもを「借り物の」子宮から生まれた「合成児」と発言したと、3月17日にCNN日本語電子版が報じた点にも言及。「合成児」を「完全な差別用語」としたうえで、ネットやツイッターの気軽さに慣れ過ぎて「言葉というものを慎重に選ぶことを怠っているケースが目立ちすぎるのではないか」との見解を示した。

   D&Gのデザイナー、また百田氏を指すと思われる人物の発言について、「ネットに流れる発言には責任がある」と指摘し、「すぐに取り消すぐらいなら、最初からそんな発言はしないでいただきたいと切に願います」と強調した。

「削除するくらいなら最初から軽率な発言をするな」

   ブログを読んだ人たちからは、「一般人では無い方の発言は影響力が半端無いので気を付けて頂きたいですね」「こういうことを言う大人が居るから、子供達までもが差別的なことを、言ったりやったりしてしまうのですよね」「ヒトをバカにしたら死ぬまでに必ずしっぺ返しがきますわ」と、クリスさんの怒りに理解を示した。

   ツイッターを見ると、「削除するくらいなら最初から軽率な発言をするな」「本当に救いようがない」「こんなのが2月までNHK経営委員だった」と、百田氏への批判が大半だ。同氏が先日、「昨日、一日でへんずりを10回連続した」と自慰行為に関するツイートをしたのを取り上げて、「これこそ変態だろ」と突っ込む意見もあった。

   同性愛を巡る根拠の乏しいひと言で非難を浴びた例は最近、ほかにもあった。3月2日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)で自民党・柴山昌彦衆院議員が同性婚について、「制度化したら、少子化に拍車がかかるんじゃないか」と発言し、出演していた同性カップルらから反発を受けた。番組内で柴山議員は明確なデータを示さなかったが、実際には同性婚を認める法律や同性カップルの権利を保障する海外の国の中には、制度化後にむしろ出生率が上がっているケースもあるようだ。

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