「自社株を買い取り、株価を上げろ」 優良企業ファナックに米ファンドが「物申す」

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「ハゲタカ」のイメージが根強く残る

   ファナックとサード・ポイントの水面下での交渉の詳細は不明だが、サード・ポイント側は「2月に発表した設備投資だけでは十分ではない」としており、ファナックが新たな対応策を打ち出す可能性もあるとみる関係者が多い。

   海外の投資ファンドによる日本でのアクティビスト活動は、これまでも繰り返されてきた。だが、米スティール・パートナーズによるブルドックソースやサッポロ・ホールディングスへの買収提案のように、ほかの株主の賛同を得られず撤退した例が大半だ。株主だけでなく従業員や取引先、立地自治体などすべての利害関係者(ステークホルダー)を重視する日本的な商習慣を理解せずに専ら株の転売益を狙うという「ハゲタカ」のイメージが根強く残っている。

   だが、ファンド側も過去の失敗を教訓に、日本での投資銀行業務や企業経営に通じたスタッフをそろえ、経営内容を詳細に分析した成長戦略の提案を行うなど「より洗練された」アクティビスト活動を重視し始めている。

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