「麻生大臣!この考えに対して、いかがお考えになるか」
国会図書館のデータベースによると、この「建国」という書物は、国家主義思想団体「創生会」を結成し、後に九州日報社(現・西日本新聞社)の社長を務めた清水芳太郎が1938年に出版した『建国』のことを指しているようだ。
引用部分を読み終わると、三原氏は麻生太郎財務相に、こう賛同を求めた。
「これは戦前に書かれたものだが、八紘一宇という根本原理の中に、現在のグローバル資本主義の中で、日本がどう立ち振る舞うべきかというのが示されているのだと、私は思えてならない。麻生大臣!この考えに対して、いかがお考えになるか」
これに対して麻生氏は、
「日本中から各県の石を集めましてね、その石を集めて『八紘一宇の塔』ってのが宮崎県に建っていると思いますが、これは戦前の中で出た歌の中でも、『往(い)け、八紘を宇(いえ)となし』とか、いろいろ歌もありますけれども、そういったものにあってひとつの、メインストリーム(主流)の考え方のひとつなんだと、私はそう思う」
「こういった考え方をお持ちの方が、三原先生みたいな世代におられるのに、ちょっと正直驚いたのが実感」
などと話し、「八紘一宇」の考え方を現代にどう反映させるかについては答弁を避けた。