そもそも中4日は日本人に合わない
なぜ、ひじの故障が相次ぐのか。マウンドの固さやボールの違いを指摘する声が上がるが、スポーツジャーナリストの菅谷齊氏はJ-CASTニュースの取材に、「多様な変化球の投げ過ぎ」を挙げた。
「シンカー1つを取っても色んな指のかけ方で投げ分けることがある。変化球の場合スピードを落とすため手首を使わずに投げるので、どうしてもひじに負担がかかってしまう」
と分析する。藤川や田中両投手のようにフォークやSFF(スプリット・フィンガー・ファストボール)といった「落ちる球」を武器にした投手に故障が多いのは、このあたりにありそうだ。
また、「そもそも中4日は日本人に合わない」と指摘する。日本では先発投手は中5日か6日が多いが、日程が厳しいメジャーの場合は中4日のローテーションが基本だ。「日本で何年もゆったりしたローテで投げるのに慣れてしまうと、簡単には合わせられない」という。ダルビッシュ投手も過去に「中4日は絶対短い」と発言している。
とはいえ、変化球から直球主体の組み立てに変えるのは簡単ではないし、チーム事情を考えると1人だけ登板間隔を別にすることはできない。菅谷氏は、
「けがの少ない黒田博樹投手のようにコントロールをよくして球数を減らすこと。また、調整やケアをコーチに任せず、自分に合ったやり方をするよう訴えることが必要ではないか」
と改善策を挙げている。