国務省ナンバー3「歴史問題は韓中日3か国全てに責任がある」発言が波紋
今回の事件で米国に矛先が向けられた背景には、最近の米国務省高官の発言が背景にあるとの見方もある。
ウェンディー・シャーマン国務次官(政治担当)は2月27日にワシントン行った講演で、
「歴史問題は韓中日3か国全てに責任がある」
と発言。この発言は、韓国側が「従軍慰安婦問題を国内政治に利用している」という指摘だと韓国国内では受け止められた。これに加えて、シャーマン氏が、これまで米高官が好んで使ってきた「性奴隷(sex slaves)」ではなく「いわゆる慰安婦(so-called comfort women)」という表現を口にしたことについても、表現が後退したとして韓国では不興を買っていた。
シャーマン氏は米国務省ナンバー3にあたる。その分発言の影響も大きく、3月4日には韓国の市民団体10団体あまりが会見し、発言が「安倍政権を後押ししている」「自国の利益のために日本をひいきしている」などとして謝罪を求める騒ぎに発展していた。
こういった動きで、金容疑者は急速に反米感情を募らせたのではというわけだ。