デバイス、ゲーム&ネットワーク、映画、音楽に投資
ソニーは2014年7月に、長年赤字が続いてきたテレビ事業を分社化したほか、既にパソコン事業も売却した。ただリーマン・ショック(2008年)の後に大胆な構造改革を進めた日立製作所やパナソニックなどに比べて対応は遅く、「一人負け」とも言われた。特に誤算だったのが、スマートフォン事業。中国の新興メーカーが低価格で攻勢をかける中、規模を追い求めて失敗し、多額の損失計上を迫られた。
こうした反省にたったのが、今回の中期経営計画だ。事業ごとの位置づけを三つに区分けした。まずデバイス、ゲーム&ネットワーク、映画、音楽の4分野を、「利益成長をけん引する領域」と位置づけ、積極的な投資を行う。デバイス分野では、ソニーが得意とするCMOSセンサー増産へ向けた設備投資や、技術開発投資を実施。ゲーム分野は家庭用ゲーム機「プレイステーション」の顧客数拡大を目指す。