「『アメリカ人が大嫌い』と言っても何にも言われないのに、『韓国人が大嫌い!』と言ったら、途端にレイシストだと言われるのはなぜだ」――。
作家の百田尚樹さんによる、こんなツイッター上の問題提起がネットで注目を集めている。
「するどすぎるツッコミ」「レイシストが何か分かってない」
百田氏はこれまで、ツイッターで「中国や韓国が『歴史カード』を切って、日本に対してゆすりたかりを繰り返している」(2015年2月27日)などと、中韓両国を非難している。これに対し、百田氏を「レイシスト(人種差別主義者)」だとして批判するつぶやきが寄せられることもしばしばあった。
こうした経緯もあってか、今回、百田さんが冒頭のツイート(2015年3月3日)を投稿したところ、たちまちネット上で波紋を広げた。百田氏に同調する人からは、
「するどすぎるツッコミ」
「たしかにおっしゃる通り」
という声が上がり、普段は批判的な人からも「百田氏はあまり好きではないが、これには同意するな」と書き込みが寄せられている。
一方で「レイシストが何か分かってない」「この方はその違いも理解できないのか!」と反発する人もいる。また、
「弱い者いじめを諌める観点もあるし、あと『韓国人』と言った場合明らかに民族的・血統的な事を指すけど完全に多民族国家である『アメリカ人』はニュアンスが違うでしょ」
と、百田氏の指摘が的外れだとする意見もあった。
国内では、在日韓国人らへの「ヘイトスピーチ」が人種差別的だとして、法規制の是非について今国会でも議論されている。国連の人種差別撤廃委員会が法規制を日本政府へ勧告する動きもある一方、表現の自由などとの関係で法規制へは否定的な意見も多い。