加害18歳少年「死刑でもおかしくない」? 情状酌量されれば、無期懲役や長期の懲役刑

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裁判員裁判では市民感覚から厳罰化する傾向

   容疑者は未成年ではあるが、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた案件であるため逆送され、成人同様の裁判が行われる。殺害を認めている18歳少年の罪の重さはどうなるのか。

 

   アディーレ法律事務所の鈴木淳也弁護士は

「被害者が1人であるとはいえ、絶対に死刑にならないとは限らないです」

という。残忍な犯行やこれまで暴行を続けていた経緯があり、裁判員裁判での市民感覚が厳罰の方向へ受け止める可能性があるからだ。

   少年法では18歳未満の場合は死刑を科せないことが規定されている。逆に言えば18歳以上の少年は死刑を科される可能性があり、少年法に守られているとはいえない。過去には光市母子殺害事件や大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件で未成年者が死刑判決を言い渡されている。

   ただ、未成年であることから、更生の可能性や反省の有無が情状面の判断材料になる。

「18歳の少年は早々に『取り返しのつかないことをした』と口にしています。犯行後に一貫して反省する態度を取っているとして、情状面の配慮が行われる可能性もあります」

として、無期懲役や長期の懲役刑などに量刑が軽くなることも否定できないという。

   また、遺族が慰謝料を請求しても、支払われる金額は2000~2200万円前後にとどまると予想する。殺害されたとはいえ、過去の判例では交通事故での死亡案件とほぼ同程度の金額が一般的だそうだ。加害少年は未成年者であるため、監督義務者の不注意が認められると保護者自身の不法行為責任として弁済しなければならない。

   ネットでは未成年であることから極端に罪が軽くなると危惧する声が上がっているが、鈴木弁護士は否定する。

「未成年者とはいえ、今回のケースで加害少年が少年法に守られている、ということは一概に言えません。犯行の残忍さや加害少年の年齢が18歳以上であることから成人事件同様の重たい処分が下される可能性もあります」
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