見直し論は与党幹部からも
少年法見直しの動きはネットだけにとどまらない。容疑者3人が逮捕された2015年2月27日、自民党の稲田朋美政調会長は「少年事件が凶悪化し、犯罪を予防する観点から、今の少年法のあり方でいいのかが課題になる」と記者団に語った。公明党の石井啓一政調会長は、選挙権年齢を20歳から18歳に引き下げる公選法改正案が今国会に提出される見通しであることから、少年法の適用年齢の見直しを併せて検討することを示唆したという。
一方で少年法はこれまでも厳罰化の方向で改正が繰り返されてきたことから、抑止効果はないとする見方がある。警察庁のまとめでは、刑法犯少年の検挙数は05年12万3715人から14年4万8631人と激減しているが、殺人事件の検挙数は増減を繰り返し、40~60人台でほぼ横ばいだ。
自民党の片山さつき参議員は3月1日のブログで「この20年ほど社会の推移、学校の現状を官界から政界から見てきて、その抑止効果だけでは、事態は本質的に改善しないと思います」と指摘。「個人情報保護や家庭の事情の不介入ばかり言っていると、非業の死を防げないとわかってきたのですから、一歩踏み込んだ保護対策をとるべき時だと思います」とした。