書き込み内容は「別物」「事故報告受けていない」
内部告発騒動はこの時に収束したとみられたが、今回の報道により再び注目を集めることとなった。報道と書き込み内容を比較すると、後者の方が大げさではあるもののフレーム破損や歯が折れた話は共通する。また、男性が結婚式前だった点については、毎日記事にも「男性は約3週間後に結婚式を控えていた」とあり、時期にズレはあるが、似通っている部分ではある。
そのためネット上には、以前の騒動を知る人々らから「これは例の内部告発がデマじゃなかったってことだね」「内部告発ってやっぱガチだったんだね」「図らずも事実である事を証明してしまったな...」と同一視する声がいくつも上がっている。
ビーズの担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、報じられている事故については、当時、消費生活用製品安全法に基づいて消費者庁に速やかに報告したと説明し、隠蔽説を改めて否定した。その上で、書き込み内容と本件が似通っているという指摘については、
「書き込みは弊社社員や元社員を詐称した第3者によるもの。たとえば、事故に関する公表内容は誰でも知り得る情報であるため、書き込みの一部にそうした事実が含まれていた可能性はありますが...。本件とは別物です」
としている。ちなみに同社は14年2月時点でも公式サイト上で「書き込みがあった内容について、弊社では事故報告を受けておりません」とコメントしている。
同モデルの自転車はすでに販売を終了しているが、回収は行わないという。「事故後、第三者機関による強度テストを改めて行うなどした結果、安全性には問題ないと確認できました」(担当者)というのが理由だ。なお、同社ではネット上の声などを受けてか、3月2日午後に報道に関する見解を公式サイトに掲載した。
自転車のフレーム破損の例は他メーカーでも見受けられ、製品起因とみられる事故も少なくない。一方で使用者の心がけで防げる可能性のある事故も多くあり、経済産業省や消費者庁は消費者への注意喚起を行うよう関係団体等に協力をあおいでいる。