ドレスの色巡り世界的大論争 「青黒シャツ」で再現を試みた

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   「白黒はっきりしない」とはよく言うが、いま「青か、白か」をめぐって、世界を二分する大激論が起きている。

   やり玉に挙げられているのは1着のドレス。この配色が「青地に黒色のレース模様」なのか、「白地に金色のレース模様」なのかでもめているのだ。

海外セレブを巻き込み「青と黒」「違う、白と金」

読者の皆さん、「白地に金」に見えませんか?
読者の皆さん、「白地に金」に見えませんか?

   ドレスの写真は2015年2月25日、ミニブログサービス「タンブラー」に投稿された。画像には「みんな、助けて。このドレスは白と金? それとも青と黒?」との質問が付けられている。英紙デイリーメールの報道によると、質問したのは、スコットランド人歌手のケイトリン・マクニールさん(21)だ。

   写真は、友人が結婚するにあたり、花嫁の母親がドレスを贈ろうと撮影された。これをフェイスブックに載せたところ、周囲から「青と黒だ」「白と金だ」と言われ、もめごとになってしまった。その議論を紹介しようと、マクニールさんはマネジャーを通じて、タンブラーへの投稿を行ったという。

   この画像は、またたく間にSNSで拡散。ツイッターでは「#TheDress」のハッシュタグが付けられ、米国の人気歌手、テイラー・スウィフトさん(25)ら海外セレブも巻き込んだ大論争になった。日本でも27日午後ごろから話題になり、ツイッターのトレンドには「青と黒」「白と金」「青黒」「白金」のフレーズが並んでいる。

   では、いったいどちらが正解なのか。ドレスを製作した英メーカー「Roman Originals」は27日、ツイッターで「青と黒」であると認めた。いいビジネスチャンスと思ったのか、同社のトップページには28日19時(日本時間)現在、大きく「#THE DRESS NOW BACK IN STOCK. DEBATE NOW.(例のドレス、在庫あります。議論しましょう)」の文字がおどっている。価格は50ポンド(約9200円)だ。

   それにしても、どうして「青と黒」が「白と金」に見えてしまうのだろう。J-CASTニュース編集部では「実際に試してみよう」と、記者が衣料品店に向かった。

画像編集ソフトで悪戦苦闘の末に...

   青のタンクトップ(540円)を購入すると、黒の油性マジックで模様を描き、屋外に出て写真を撮影した。2月28日の東京地方は晴れ模様。十分に太陽光が降り注いでいるが、右手にカメラ、左手にタンクトップを掛けたハンガーを持っていると撮影自体が難しく、満足できる構図で撮れない。

   なんとか撮り終えるとパソコンへ写真を取り込み、画像編集ソフトで「明るさ」を上げ、「コントラスト」を下げる。何度も数値を変えるなど苦心の末、「青黒」のシャツが「白金」に近づいたかもしれないと感じた写真が出来た。しかし別の記者に写真を送ったところ、「どう見ても青と黒じゃないか」とすげない反応。結局、再現実験は失敗に終わり、ますます謎は深まってしまった。

   問題の「THE DRESS」の画像が、人によって違った色に見えるひとつの可能性としてネットユーザーたちが指摘しているのはこうだ。同じ写真でも、後ろから強い光がさしていて、服とカメラが影になっているように見えた人は「白と金」、部屋そのものが明るいように見えた人は「青と黒」に見えるという。

   この説が正しければ、工夫次第では記者も次こそは「論争」を巻き起こすドレス写真が撮れるだろうか。

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