米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古沖(同名護市)への移設に反対している翁長雄志知事が菅義偉官房長官と面会できていない問題で、菅官房長官は2015年2月27日午後の会見で、
「そこは予算委員会もありますし、向こうも都合があるでしょうから、時期が来たら」
と述べ、面会を明示的に拒否することはしなかったものの、時期を特定することは避けた。
面会実現したら「普天間の危険除去どう考えるか是非聞いてみたい」
辺野古沖では、沖縄県が許可した区域外の岩礁を沖縄防衛局が壊した疑いがあるとして、県が現地調査に乗り出したばかり。菅氏はこの点について、
「私たちからすれば、沖縄側と調整してきた結果、今実行に移していること。(こういった状況で調査が行われたため)そこは遺憾だと思っている」
などと県側を改めて非難した。
その上で、辺野古への移設については普天間の危険除去と関連させながら、
「辺野古に移転することによって、1万世帯を超える騒音がゼロになるし、基地そのものも3分の1になるわけだから、そこは危険除去、固定化といったことを考えた時に、まさに日本を取り巻く安全保障環境を考えた時に、抑止力も考えた時に唯一の解決策」
と述べた。翁長知事との面会が実現した際には、辺野古以外の普天間代替案について質す考えだ。
「まず、この問題の出発点である普天間の危険除去についてどう考えるか、ここは私は是非聞いてみたい」
安倍晋三首相は2月23日の衆院予算委員会で翁長知事との面会の前提について「信頼関係を醸成することが大切」と述べており、現段階では政府と県の信頼関係が損なわれているという認識を示している。