京都大iPS細胞研究所と科学技術振興機構(JST)は2015年2月27日、同研究所の妻木範行教授らの研究グループがヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から軟骨組織を作成することに成功したと発表した。
ヒトiPS細胞から軟骨細胞を誘導して「ガラス軟骨」と呼ばれる組織を作製し、マウスやブタに移植して安全性を確認したという。
ガラス軟骨は正常な関節軟骨のことだが、加齢ですり減ったり、スポーツや交通事故のけがで損傷したりすると「線維軟骨」という機能的に劣った軟骨になり、元には戻らない。今回の成功で、関節軟骨損傷の患者への治療に道が開ける可能性が出てきた。