アイドルグループ「SKE48」がテレビ番組で新曲を披露した際に、松井玲奈さん(23)が履いている靴が脱げ、天井高く舞い上がって、舞台4メートル後方に落ちるというハプニングがあった。それを見たファンは「クツ飛ばしは出世する」などと喜び、本人も「本当ならいいなー」と期待を膨らませている。
宝塚歌劇団には靴を飛ばすと出世するというジンクスがあるからだそうで、それを松井さんに重ねているらしい。
「最高でした!靴飛ばしまで含めて最高でした!」
「SKE」が出演したのは2015年2月20放送のテレビ朝日系「ミュージックステーション」。新曲「コケティッシュ渋滞中」を初披露中の最後のダンスシーンでそれは起こった。足を高く上げキックするようなパフォーマンスをした際に、松井さんの右の靴が脱げて上空高く舞い上がり舞台の後方に落ちたのだ。最後の決めポーズでは松井さんは最前列のセンター付近で恥ずかしそうに笑っていた。司会のタモリさんは、
「靴が飛んで行きましたね。どこに行ったのかなぁ」
などと話していた。
番組終了後に松井さんは自身のツイッターで、
「最後靴を飛ばしてしまうくらい思いっきりパフォーマンスしました! ごめんなさいっ!」
などと謝っていたが、そんな松井さんを励ますファンは多くいた。
「コケティッシュ渋滞中めっちゃいいっすね!最高でした!靴飛ばしまで含めて最高でした!」
などと励ましていたが、その中に、
「宝塚の方式でいったら、クツ飛ばしは出世するというジンクスがあるからね。今年から更に出世する予感!!」
などといったリプライがあった。松井さんはそれに反応し、
「そのジンクス本当ならいいなー」
と返事を返し、話が膨らんでいった。15年2月23日深夜のニッポン放送ラジオ番組「ミューコミ+プラス」でも吉田尚記アナウンサーが松井さんに対し、宝塚歌劇団には靴を飛ばすと出世するジンクスがある、などと説明していて、松井さんは、
「トップスターになりたいですねぇ」
と答えていた。
「そんなジンクスは聞いたことがありません」
松井さんは今回のハプニングについて、全くの偶然と説明しているが、ファンの中には松井さんの靴が脱げるのは何度か目撃していて「芸の領域」だとツイッターで説明している人もいる。
では、本当に宝塚歌劇団の舞台で靴が脱げた劇団員はトップスターになるのだろうか。兵庫県宝塚市と都内にある2つの劇場と、ファンクラブ「宝塚友の会」に聞いてみたのだが、
「靴が脱げると出世するという話は、都市伝説としてでも聞いたことがありません」
と口を揃えた。古い資料などを見ると、劇団員の靴が脱げてしまうケースは足を高く上げるラインダンスをしている際に起こりやすく、靴が脱げた芸団員の中には退団後に映画のトップ女優になった人もいるという「噂」もある。東京宝塚劇場の広報担当者によると、ラインダンスは若い下級生の担当で、二本立てのショーがある公演で披露しているという。ただし、靴が脱げることなど起こらないそうだ。それは脱げてしまうほど緩いシューズを履くことはありえないからで、
「仮に脱げたことがあったとすれば、それは私たちの知りえない相当昔の話なのではないでしょうか。出世の話も一部で語られているかもしれませんが、シューズは脱げませんのでなんとも返答はできません」
ということだった。