トヨタ自動車は雇用維持のために「国内300万台維持」
このため、欧州向けの小型車「ジャズ」(日本名フィット)の生産を今後、英国から日本に切り替えるなどして、稼働率の低下を補いたい考えだ。「行き過ぎた地産地消」の弊害が出たといえる。
もっとも、海外生産比率が2割強の富士重工業や、3割弱のマツダは、国内生産を維持した上で、海外生産を増やす方針だ。富士重は国内生産が69万台で、輸出は54万台。マツダも国内生産93万台で、輸出は76万台に上る。
トヨタ自動車は雇用維持のために「国内300万台維持」にこだわり続けている。2014年の国内生産は326万台、輸出は178万台だった。
最も効率が良く、国内雇用や景気にも寄与できる生産体制は何か。「最適解」を探し、自動車メーカーの試行錯誤は続く。