日本勢のテレビ事業、世界から続々撤退 国内の「4K」で稼ごうという戦略の成否は

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ソニーはテレビ事業を分社化、コスト削減急ぐ

   東芝のテレビ事業は、日本がトントンで海外が赤字。海外をライセンス供与ビジネスに切り替える一方、マザーマーケットの日本だけは高品質・高価格の製品を投入し利益を確保したい考えだ。

   液晶テレビの先駆者として21世紀初頭に躍進したシャープは、今やその面影もなく主要取引先銀行に支えられる経営再建企業だ。構造改革は待ったなしで、リストラを続けてきたテレビ事業にさらなるメスを入れる。

   まず欧州の生産・販売から撤退した。2014年、ポーランドの工場を売却し、この1月には東芝のようなライセンス供与ビジネスに切り替えた。北米向けのメキシコ工場が売却対象として目下の焦点で、売却が成立すればライセンス供与で事業を維持する方針だ。アジア向けのマレーシアと中国の工場も売却が検討されている模様だ。

   ソニーは14年、テレビ事業を分社化。基本ソフト(OS)に米グーグルのアンドロイドを採用し、システムLSIの設計を台湾企業に外注するなどスリム化し、固定費削減などの効果が出始めている。

   撤退戦を続ける日本勢だが、一定の規模がなければ部品調達の価格面で不利になるなどリスクもある。国内に特化することで海外のブランド力が落ちれば他の海外事業にもじわりと影響する懸念もある。止血した後の現実感のある戦略が問われている。

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