「記者は中心部には近づかず、政府軍が掌握する市西部で取材した」
ルポの左側に「取材にあたって」と題した掲載された記事では、シリア政府の協力を得る形で記者の安全を確保したことを説明している。
「アレッポ中心部では戦闘が断続的に続く。記者は中心部には近づかず、政府軍が掌握する市西部で取材した。市内の取材にはシリア情報省の職員が立ち会ったが、検閲は受けていない」
ルポは「朝日新聞デジタル」にも全文が掲載され、感想が200件近くツイートされている。その内容は
「避難するより戦火にとどまることを選んだ人たちの思いも少し知ることができた」
「政府軍支配地域という限定的なものですが、良いリポートかな」
といった記事を評価するものが大半で、取材に対して批判的な声はほとんど見当たらない。
また、朝日新聞の「Re:お答えします」のコーナーでは2月4日、石合力・国際報道部長が現場取材の意義を
「特派員の多くは、英危機管理会社の危険地研修で誘拐や爆弾テロも想定した実地訓練を積んでいます。ただ、どんなに注意してもリスクはゼロにはなりません。それでも取材をするのはなぜか。虐殺や人道被害では、現場で記者が取材することが真実にたどりつく限られた方法だからです」
と説明している。