日本生命と第一生命が「りそな」を綱引き 「安定株主化」で得をするのは...

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第一生命はりそなへの出資比率を引き上げることを決断

   ところが、りそなはもともと第一生命との関係が深く、第一生命は今でも、りそな株2.37%を持つ大株主。りそなの窓口で第一生命の専用商品を販売するなど、業務提携も締結している。そこへ割り込んで来る形の日本生命を、第一生命が黙って見ているわけがなかった。第一生命はりそなへの出資比率を引き上げることを決断。りそな保有の自社株約800億円の過半を引き受ける方向で調整しており、「日本生命より出資比率は当然、高くなる。りそなの筆頭株主になる可能性もある」(第一生命幹部)という。りそなとの関係において、日本生命には一歩も譲らない構えを見せており、日本生命がりそなへの出資で銀行窓口販売を大きく伸ばし、年間首位を守れるかどうかは見通せない。

   りそなにとっては、両生保を「うまく」使うことはメリットが大きい。今夏にも残る公的資金を完済する方針で、両生保の自社株引き受けにより、国に代わる安定株主を確保できる。両生保がりそな向け専用商品の開発を競うことで、顧客に魅力的な商品を提供できるメリットもある。両生保が舞台をりそなに広げて激突する中、業界では「今回の出資で最も得をするのはりそな」(関係者)との声が出ている。

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