黒人アイスホッケー選手の「まね」に抗議文
人権問題を巡って、日本外国特派員協会で海外ジャーナリストが登壇者に厳しい質問を浴びせた例がある。2013年5月27日の橋下徹大阪市長の会見だ。「従軍慰安婦」を巡る自身の発言や、1993年の「河野談話」の解釈について話したが、記者からは「明確でない」「フランス人からみると市長の発言はびっくりだ」との声が飛んだ。イタリア人記者は、橋下市長が大阪の旧遊郭街「飛田新地」の組合の顧問弁護士をしていた点をつついた。
映画のPR会見となれば、橋下市長のケースとは意味合いが違うため単純に比較はできない。とは言え「人種差別」に外国メディアは敏感だ。ましてNYタイムズの記者が指摘した問題となれば、会見で質問が出ると予想できる。
海外、特に北米では「黒塗りメーク」イコール差別表現と認識される。最近でも2014年12月、カナダ・モントリオールの白人の劇団員が、地元のプロアイスホッケーチームで活躍する黒人選手のものまねとして顔を黒く塗り、演技をした。これをメディアが大きく報じ、地元で活動する俳優100人以上が、この行為を許可した劇団に抗議文を送ったという。