韓国バラエティーでも「黒塗り」騒動
一方、日本国内のツイッターユーザーの反応は異なり、「過剰反応ではないか」「彼らに人種差別の意図はなく、敬意や憧れを表している」といった意見が少なくなかった。
だが、こうした視点は世界とはギャップがあるのかもしれない。現代アジア研究所特別研究員のオリバー・カープ氏は日本の披露宴の余興で見た「黒塗りメーク」について、2013年7月2日付のハフィントンポスト記事の中で次のように述べている。
「私アメリカ人にとって、ブラックフェイス(黒塗り)はただ一種類、否定的な意味しか持っていません。それは、偏見、嘲り、そして人種差別です」「様々な芸術に対する選択肢の1つなのかもしれませんが、罪のないパフォーマンスとはみなされません」
「黒塗り」が物議を醸した例は、韓国でもあった。2012年1月に放送したバラエティー番組で、女性出演者が黒塗りメークで登場したところ「言葉を失った」「吐き気がする」などと世界中からバッシングされたのだ。
また「黒人差別」ではないものの、日本では14年1月に全日空(ANA)のテレビCMが「人種差別的」との苦情が相次いだことで打ち切りになっている。お笑いタレントのバカリズムさん扮するパイロットが金髪のカツラをかぶり、高い「付け鼻」をした姿に変わるシーンが問題視されたためだ。ANA広報室は当時、J-CASTニュースの取材に対し、意図と異なる形で受け止められてしまったなどと説明していた。