子供に紫外線対策していない母親が60% 日焼けがガンなどのリスク高めるとWHOは警告

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   世界保健機関(WHO)は紫外線が子供に与える危険性を呼び掛けている。そうした中、ノエビアグループの常盤薬品工業が実施したアンケート調査で、小学生以下の子供を持つ母親のうち約6割が子供に日焼け止めを塗るUV(紫外線)対策を行っていないことが分かった。

   WHOは「18歳未満までの日焼けが後の皮膚がんや目のダメージ発祥のリスクを高める」と警告しており、子供の紫外線対策は社会的な課題となっている。

20代までのUV対策が後の肌の状態に関連してくる

していますか?「紫外線対策」(画像はイメージ)
していますか?「紫外線対策」(画像はイメージ)

   調査は2015年1月中旬、乳幼児や小学生の子供がいる母親約230人を含む20~59歳の女性1000人を対象にインターネット上で実施した。それによると、子供を持つ母親のうち「子供に日焼け止めを塗るUV対策をしている」と回答したのは42%。「対策をしていない」が58%に上った。対策をしていない理由では、「面倒だから」が最も多く30%を占めた。「日焼けしても構わないと思っている」との回答も20%あり、子供のUV対策に関する母親の関心の低さが示された。

   また、「日焼け止め商品の刺激が気になる」(23%)、「日焼け止めを塗ると皮膚トラブルが起こる」(12%)との理由も上位を占めており、日焼け止め商品から子供が受ける影響を不安視する母親も多いことが分かった。

   一方、10~20代のころのUV対策と現在の肌の状態に関する質問によると、「外出中でも時間を決めて日焼け止めを塗り直すなど、日常的に十分なUVケアをしていた」という女性のうち「今の肌の状態に満足している」「やや満足している」との回答は計51%と半数を上回った。これに対し、「レジャーに出かける時だけ対策していた」という女性では今の肌の状態に「満足」と「やや満足」は計33%に過ぎず、20代までのUV対策が後の肌の状態に関連してくることもうかがえた。

子供は皮脂の分泌が少なく、肌も薄く、ダメージを受けやすい

   同社は「子供のころの紫外線の傷は遺伝子に刻まれ、何十年もたってからしみやしわ、皮膚がんなどといった形で表れる。子供のころからの紫外線対策に取り組んでほしい」とする。

   WHOも「生涯で浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる」としており、子供時代の対策の重要性を強調する。子供の肌は皮脂の分泌が少なく、肌も薄く、ダメージを受けやすいためだ。

   他方、日焼け止めを塗ることへの母親の懸念もある点についてはメーカー各社も、子供用商品を充実努めている。ロート製薬の子供向けブランド「ママはぐ」は、刺激が少なく、せっけんでも落とせるタイプ。玄関に置けるポンプ式の容器を採用し、出かける際に手軽にプッシュしてケアできるよう工夫している。花王も「ニベア」から「肌をやさしく守る」をPRした子供用を出しているほか、ディーエイチシー(DHC)や明治も子供用を商品ラインに加えている。

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