中国で飛行機乗客の非常口トラブル続出 「このドアは重要じゃない」「早く降りたかった」と勝手に開ける

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   飛行機の乗客によるトラブルが中国で相次ぐ中、乗客が勝手に非常ドアを開け、出発が約1時間遅れるトラブルがあった。こういった事例は、中国ではここ3か月で4例目だ。

   乗客が非常ドアを操作することは安全運航にとってきわめて危険な行為だが、問題を起こした乗客の多くは「このドアは重要じゃない」「早く降りたかった」などと大した意図はなかったようだ。一連のトラブルでは、乗客の認識不足も浮き彫りになったと言えそうだ。

ドアを開けた後、ドアの横の座席に座り、外を見つめていた

中国の航空関係の掲示板では、現場写真とみられる写真も投稿された
中国の航空関係の掲示板では、現場写真とみられる写真も投稿された

   中国紙「新京報」によると、問題が起きたのは2015年2月9日に江蘇省の南京から広西チワン族自治区の南寧に向かうことになっていた中国南方航空CZ3264便(ボーイング737-800型機)。

   問題を起こした男は、飛行機に搭乗してすぐに非常ドアに向かった。ほどなく男はドアを開けたが、その後は単にドアの横の座席に座り、外を見つめていたという。

   客室乗務員(CA)は他の乗客の手荷物を棚に載せるのに忙しく、誰も男を制止する様子はなかったという。このトラブルが原因で、飛行機は出発が53分間遅れた。男は警察当局に身柄を拘束され、10日間にわたって勾留される見通しだ。

   男はドアを開けた理由を聞かれて「このドアは重要じゃない」と答えている。最近中国で起きた非常口をめぐるトラブルでも、大した理由もなく、きわめて小さな理由で問題行動に及んでいるケースがほとんどだ。

これまでは「早く飛行機から降りたかった」「空気を入れ替えたかった」

   14年12月8日には、中国東方航空の西安発海南島の三亜行MU2331便が三亜空港に着陸後、男性客が非常ドアを開けて脱出用の滑り台を出した。「早く飛行機から降りたかった」などと話していたという。

   12月14日には、杭州発成都行の廈門航空MF8453便で、離陸前に男性客が開けた。男は飛行機に乗るのが初めてで、「空気を入れ替えたかった」などと話した。

   15年1月10日未明には、乗客が大雪で機内に「缶詰め」になっていた昆明発北京行きの中国東方航空のMU2036便が、「いったん飛行機から降ろしてほしい」という乗客の声を無視する形で出発を強行しようとしたため、乗客が怒って非常ドアを開けて出発を阻止するというトラブルもあった。

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