居酒屋チェーン「和民」などを運営するワタミの業績悪化が深刻だ。2015年2月9日に発表した15年3月期の連結営業損益は、13億円の赤字(前期は29億円の黒字)になる見通し。13億円の黒字を見込んでいた従来予想から一転、1996年の上場以来初の営業赤字となる。「和民」などで客離れが続いたことに加えて、介護事業や食事の宅配事業も伸び悩んだ。
最終損益は70億円の赤字(前期は49億円の赤字)。従来予想(30億円の赤字)から損失幅が拡大し、上場来最大の赤字額となる。通期での最終損失は2期連続。
年間配当も上場来初の無配(従来計画は前期比5円減配の10円)とする。
同日発表した2014年4~12月期の決算は、売上高が前年同期比4%減の1179億円、最終損益は56億円の赤字(前年同期は9億5700万円の黒字)だった。
3~4月に値下げして集客をテコ入れするほか、比較的好調な炭火焼き店「炭旬」や米国風料理店「TGIフライデーズ」などの出店を増やしていく。