伊藤忠の中国政府系企業への6000億出資 過去最大規模に「リスク大きすぎる」指摘も

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ムーディーズ・ジャパンは格下げ方向で見直すと発表

   ただ投資家は必ずしも前向きに評価しているわけではない。東京株式市場では「リスクが大きすぎる」との懸念が強まり、伊藤忠株は発表当日から3日連続で下落した。

   ムーディーズ・ジャパンは1月21日、伊藤忠商事の発行体格付「Baa1」を格下げ方向で見直すと発表。計画通り株式取得が実施されれば、「伊藤忠は多額の現金を支出することになり、同社のフリーキャッシュフローとレバレッジは大きく圧迫される可能性がある」と説明する。さらに出資を全額借入で調達すると想定した場合、「同社の総有利子負債は約3・6兆円となり、2014年9月末の約3兆円から20%増加する」と懸念を示した。スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)も同日、伊藤忠の長期会社格付けと長期優先債券格付けを引き下げ方向の「クレジット・ウォッチ」(CW)に指定している。

   中国事業にリスクはつきものだが、CITICとの協業で、配当以外に具体的にどのような果実を得られるのか、まだ分かりにくいことも事実だ。投資家から「高値つかみ」といわれないためにも、具体的な成果が求められる。

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