トヨタがフォルクスワーゲンに抜かれる理由 世界最大市場中国でVWの3割弱

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トヨタは2013年度から3年間、工場新設凍結

   強みは、地元である欧州に加え、世界最大市場である中国だ。日本勢に先駆けて進出した利点を生かし、2014年は前年比12%増の368万台を販売。GMを15万台上回り、2年連続の首位に立った。

   トヨタも中国で103万台と初めて100万台を突破した。2012年には尖閣諸島をめぐる日中対立で、一時大きな打撃を受けたが、その影響はなくなっている。ただそれでもVWの3割弱にとどまり、ほぼ同じ伸び率でも、台数では大きな差が付いてしまう。VWは今後、中国国内で大規模工場を新設する予定で、「中国シフト」を強化している。

   トヨタは2013年度から3年間、工場新設の凍結を掲げ、既存工場を最大限生かした収益力の向上に取り組んでいる。リーマン・ショック前のように台数を追い求めてはいない。最近、トヨタ幹部は「凍結解除」をにおわせているが、今解除しても、すぐに生産を開始できるわけではなく、建設を決めてから数年先になる。

   もっともトヨタは現状を「意思ある踊り場」(豊田章男社長)と位置づける。長期的な成長持続のための「種まきの時期」というわけだ。種まき期間が終わった後、世界の競合メーカーとの本当の戦いが始まる。

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